
■既存店リニューアルで活路
大型ショッピングセンター(SC)の開業が相次いだつくば市周辺で、既存商業施設への影響がじわりと広がってきた。消費不況に加えて販売競争の激化をもろに受けた形で、中には出店店舗の退店が続出する所も。生き残りをかけてリニューアルに取り組むケースも増えており、いかに客離れを食い止めるか必死だ。
■百貨店不況
「新しい商業施設ができてこの1年は苦しんだが、つくばエクスプレス(TX)沿線開発などつくばは新たな成長が見込める」。今月に開業25周年を迎えた西武筑波店の新店長に就任したばかりの生井俊一店長は力を込める。
西武の優良店舗といわれた筑波店も百貨店不況が襲う。2008年にTX研究学園駅前に「イーアスつくば」が開業し、昨年には土浦市に「イオン土浦SC」がオープン。消費不況の中でも集客力を武器に売り上げを伸ばす。広大な無料駐車場があり、お金をかけずに過ごせる楽しみ方が消費者に受け入れられているようだ。
この影響をもろに受け、西武筑波店は大きく売り上げを落とす結果に。05年のTX開業に合わせて大規模改装を実施し、集客に成功。期待通りの売り上げを誇っていたが、改装効果が早くも薄れた形となった。
■改装ラッシュ
大型SCの影響を受けているのは百貨店ばかりでない。影響を最小限に食い止め、起死回生を図ろうと商業施設ではリニューアルに相次いで乗り出した。
第三セクターの筑波都市整備は、大型商業施設「つくばクレオスクエア」(つくば市吾妻)のリニューアルに取り組む。キュートやクレオ専門店街テナントの約半数を入れ替える計画。若年層に人気の衣料店を取り込むなど集客を目指す。
一方、「LALA(ララ)ガーデンつくば」(同市小野崎)は大掛かりな店舗入れ替えをして4月にリニューアルさせる。つくばの一部を商圏とする「新治ショッピングセンター さん・あぴお」(土浦市大畑)も悲鳴を上げる。入居テナントの退店が相次いでおり、問屋やメーカーが卸売価格で衣料品や生活雑貨などを販売する「問屋モール」を25日に導入して生き残りを図りたい考えだ。
■空洞化の恐れ
つくば市内では、商業エリアが徐々にTXつくば駅周辺から隣駅の研究学園駅周辺に移りつつある。つくば駅周辺ではここ数年、金融機関やホテル、業務ビルが増加する一方、今月閉店する石丸電気つくば店のように物販店舗の撤退が目立つ。
筑波研究学園都市建設による新しい都市だが、早くも中心市街地空洞化の恐れも出てきている。
【写真説明】
つくば市内ではリニューアルに乗り出す商業施設が続出している=同市吾妻のつくばクレオスクエア・キュート |